番外編えぴそーど 陶尚と秋のお祭り
秋には各地で「秋祭り」なるものが 執り行われております。 もちろん当方の地でも、、毎年。。。 ただ、私の場合、例年秋の10月には 三地区、3つのお祭りが 週ごとに楽しめる、、。 いや、参加させてもらっております。 |
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まず、10月最初の週には 私の生まれた地でもあり 現在の築窯地、窯場地元の 赤穂市福浦新田地区に復活された 福浦新田獅子保存会の 「獅子舞奉納」 10月の10日までの近い土日に執り行われる 秋の収穫祭です。 9月半ばから練習に参加して 体を徐々に馴らしていきます。 「やしま」「やっこ」「ぼたん」っと呼ばれる 基本の舞から、「吉野」「太刀」と言った 音色に優雅、荒々しく激しい獅子。 舞いの歌は全部で12種類 |
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本番前段の土曜の夜は宵宮、 山の頂に建立された龍神宮にて 宵宮舞、獅子舞奉納が行われる。 続いて日曜には地元の家々を練り歩く、、。 以前は出稼ぎ?嫁がれた遠方まで 出向いて獅子舞をしておりましたが、 現在は厳かに地元内を練り歩いております。 今の私の肉体と体力では 大変に厳しいものがあります。 「獅子を舞う」架空の動物ではあります。 そんな、雄獅子の荒々しさ、勢い、 はたまた、玉と戯れたり、、っと、 笛の音に操られて、楽しく気持ち良いものです。 学校を出たころから参加して、おりましたが、 この焼き物の道に入って何年かは 不参加だった時代が在りましたが 近年改めて参加しております。 |
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っと、言うのも、 10月の第3週土・日曜日には 備前焼の祭りが例年行われておりまして、 本場の備前で勉強しておる身では、 そちらが私の中では最優先とされて、 祭りにほど近い9月の半ば頃から 各窯元、作家先生らが祭りに向けた 窯焚きをされておりましたので、 当時、職人・陶工の仕事を済ませて 一日に三件の掛け持ちのお手伝い、、 朝出て、翌々日の夜に帰宅。 っと、言うようなハードスケジュールを 平気でこなしてた時代でした、、。 今となっては、窯焚きも年に数件、 祭りへの、出店件数もかなり減りました、、。 |
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10月中旬、祭り第2週目は、 岡山県備前市伊部駅周辺で行われる 「備前焼祭り」 天気もよければ、 本当にたくさんの方が御見えです。 私が窯元時代に初めて経験した お祭りでは、いくつもの買い物の袋を 下げられても、まだ物色するような、、。 出会いがあれば、衝動買い。 そんな勢いがありました。 近年は、お買いもの品にターゲットを絞って、 吟味の上に吟味、。っと言うような、、 お買い求め方をされる方が 多くなったように思われます。 お買い物袋の数もスッキリ。。。 良いものを選ばれる、。 当然のことですが、、。 |
上の写真は、ここ近年お手伝いに行かせて もらっております、先生の出展ブース。 当方は、自身での出店はしておりません。 お声を掛けて戴けるので、毎年雰囲気を楽しみに、 お手伝いに行っております。 「備前焼」が好きっと言う方々が集まるお祭り、 そんな方々とのお話も楽しいものです。 |
写真の大屋台、 生まれは姫路の播州屋台。 紹介しますに、 全高4.8メートル全幅2.4メートル 総重量約2トン |
10月下旬祭り第3週目は、 赤穂市塩屋地区で行われる、 「塩屋荒神社秋季大祭」 左の写真は10月25日に一番近い土日に 執り行われる大祭にて、 大屋台の出立ちを待つ当方です。 こちらのお祭りは110年の歴史を持つ大祭で 赤穂の塩田に携わる方々の集落に 東と西に分かれて秋の大祭に屋台を 奉納する神事で、神様への礼儀だと 大雨でも宮入りを目指す屋台です。 |
屋台の中心部の大太鼓は ケヤキ一本胴くり抜きで2尺9寸、 約87センチもあるそれは大きな太鼓です。 真心を持って無心で叩くと、勢いが出て 神様に届くと言われております。 屋台最上部には天に向かって美しく輝く 擬宝珠(ぎぼし) その擬宝珠を受ける露盤(ろばん)には 龍や須佐之男命、櫛名田媛が施されております。 棟は播州屋台の特徴である神輿屋根型で、 勇壮な気品が漂う白木。 光の加減で「黄金の屋台」が見られます。 また、棟の四隅に総才と昇(しょうしゃとのぼり) 棟正面には金鳥紋(きんうもん) 背後に玉兎紋(ぎょくうもん) 両側に輪宝紋(りんぽうもん)なる屋台紋が、 そして、棟下には三軒繁捶木(さんげんしげたるき) 正角(しょうすみ)、井筒と井筒通(うづつといづつとおし) などには金銀の施しと彫り物が、挟間(さま)には 明治の巨匠初代松本義廣による 彫り物が施されております。 |
屋台を担ぐ人を”かえこ”っと呼びます。 かえこ衆によって担がれる大屋台は”やたげ” ”やたげ”は勇壮で華麗。 かえこ衆の一人の私はまだその歴史の中に 少し足お踏み入れただけですが、 祭りとなると瞳を輝かせた大勢の男衆が 集まり一つになる。 |
勇壮華麗なやたげ。
担ぐ体には大太鼓の鼓動が体中に伝わる。 かえこ衆の掛け声が心に響く。 体にはきついが心地よい世界。 不思議な世界です。 |
また、やたげの装飾品の数々は 本当に見事です。 中でも、ヒノキの一刀彫。 露盤に施された龍。 当方も細工物などの制作をしておりますが、 見るからにも震えがきます。 それは見事なものです。 何時日にか、先人に負けないような作品を 残せたら、、っと思うのでした。 |
秋のお祭りにて、、。 |
2010年3月 |